秋の食中毒対策~涼しくなっても油断できない菌・ウイルスから家庭を守る方法
「食中毒=夏の暑い時期」というイメージを持っている方も多いかもしれません。確かに高温多湿の夏は細菌が増殖しやすく、食中毒が多発します。しかし実際には、秋口も油断大敵です。
厚生労働省の統計によれば、過去10年間の食中毒発生件数は9月〜11月にも多数報告されており、特にカンピロバクターやノロウイルスなどは秋以降にピークを迎える傾向が見られます(厚労省「食中毒統計」2023年)。
実際に、2022年の秋には関東地方のある中学校で給食による集団食中毒(カンピロバクター)が発生し、100名以上が下痢や腹痛を訴える事例もありました。気温が下がっても、食品の取り扱い方や調理環境次第で、食中毒はいつでも起こり得るのです。
この記事では、秋に気を付けたい菌・ウイルスの特徴と、家庭でできる実践的な食中毒対策を、事例やエビデンスを交えて詳しく解説していきます。
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目次
1. なぜ秋も食中毒が多いのか?
秋の気温と菌の繁殖条件
涼しくなったと感じても、秋の昼間は25℃前後になることが多く、これはO157やサルモネラ菌が最も活発に増殖する温度帯(20〜40℃)に該当します。つまり「真夏ほど暑くないから安心」という思い込みは大きな落とし穴です。
実際、厚生労働省の食中毒統計によれば、10月以降でも毎年一定数の食中毒事件が発生しています。例えば2018年10月には、全国で200人以上が弁当を介してO157に感染した大規模な集団事例が報告されました。
秋に多い食中毒の原因菌・ウイルス
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カンピロバクター:特に鶏肉の加熱不足で発生。秋はバーベキューや焼き鳥などアウトドア調理が多いため注意。
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ノロウイルス:11月以降に流行が始まるが、秋口から散発的な感染例が報告されている。二枚貝の生食や調理器具の不十分な洗浄が原因となりやすい。
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黄色ブドウ球菌:手指や傷口から食材に付着し、常温で繁殖。お弁当やおにぎりなどで秋に多発。
涼しさ=安全ではなく、秋こそ注意が必要といえるのです。
2. 秋に発生した食中毒の事例
事例1:運動会のお弁当で集団食中毒
2019年10月、関西地方の小学校で運動会の昼食後、児童・保護者あわせて50人以上が下痢や嘔吐を訴える食中毒事件が発生しました。原因は、常温で長時間保存された唐揚げと卵焼き。これらが菌の温床となり、集団感染につながりました。
事例2:秋祭りの屋台で大規模食中毒
愛知県の秋祭りで販売された焼きそばを食べた来場者100人以上が下痢症状を発症しました。調査の結果、調理後の加熱保持が不十分で、黄色ブドウ球菌が増殖した可能性が指摘されました。
事例3:家庭内でのノロウイルス拡大
国立感染症研究所の報告によると、秋から冬にかけて家庭内でのノロウイルス感染が増加します。家庭の食器やタオルを共用することで感染が広がるケースが典型的です。実際に、子どもの幼稚園で流行したノロウイルスが家庭に持ち込まれ、家族全員が感染した事例も報告されています。
3. 家庭でできる秋の食中毒予防の基本
1. 「つけない」:菌を持ち込まない
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調理前には石けんで20秒以上の手洗いを必ず行う。
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生肉・魚を扱った手や包丁・まな板は速やかに洗浄・消毒。
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調理台やスポンジは次亜塩素酸系の除菌剤でこまめに除菌。
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2. 「増やさない」:菌の繁殖を防ぐ
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調理後の食事は2時間以内に食べること。
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作り置きおかずは小分け保存し、すぐに冷蔵庫へ。
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ご飯は炊飯器に長時間保温せず、冷凍保存して必要時に解凍するのが安全。
3. 「やっつける」:加熱で菌を死滅
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鶏肉・ひき肉は中心温度75℃で1分以上加熱。
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二枚貝(カキなど)は85~90℃で90秒以上加熱。
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電子レンジ加熱はムラが出やすいため、途中でかき混ぜて再加熱。
4. お弁当・アウトドアでの注意点
お弁当は保冷を徹底
秋でも車内や屋外は30℃近くになることがあり、お弁当は保冷バッグ+保冷剤の併用が必須です。常温保存は菌の増殖を招きます。
調理法の工夫
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揚げ物は必ず中まで火を通す。
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水分の多い煮物・和え物はしっかり汁気を切る。
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マヨネーズを使う場合は市販の酸味入りタイプを使うと菌の繁殖を抑えやすい。
アウトドア調理でのポイント
秋のバーベキューでは、生焼けの鶏肉や牛肉を食べてカンピロバクター感染症になる事例が毎年報告されています。肉の中心部に赤みが残っていないか必ず確認し、子どもや高齢者には特に注意が必要です。
5. 免疫力を整える生活習慣
バランスの良い食事
国立健康・栄養研究所は、ビタミンA・C・Eや乳酸菌の摂取が免疫維持に重要であると報告しています。秋が旬の食材(サツマイモ、柿、キノコ類)は栄養価が高く、食中毒や感染症に負けない体づくりに役立ちます。
規則正しい生活リズム
睡眠不足や過労は免疫力を低下させます。実際に、米国の研究では「6時間未満の睡眠しか取れない人は風邪にかかりやすい」ことが示されています。秋の夜長もほどほどに、十分な休養を取りましょう。
適度な運動と水分補給
秋は運動に適した季節ですが、激しい運動後は一時的に免疫力が低下することが知られています。ウォーキングや軽いジョギングなど無理のない範囲で継続するのが理想です。また、乾燥しやすい秋は水分不足にも注意が必要です。
まとめ ~秋も油断せず衛生管理を~
秋は過ごしやすい気候ですが、食中毒のリスクは夏と同様に高いということを忘れてはいけません。行楽や学校行事などで食事を共にする機会が多いため、小さな油断が大きな集団感染を招く可能性もあります。
日々の生活で意識すべきは次の3点です。
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手洗い・調理器具の除菌を徹底する
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加熱・保存・保冷を正しく行う
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家庭内での感染拡大を防ぐ工夫をする
これらを守ることで、秋の食卓を安心して楽しむことができるでしょう。
参考エビデンス
※厚生労働省「食中毒発生状況」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html
※国立感染症研究所「感染症発生動向調査」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html
※消費者庁「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
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