優れた除菌・消臭力があるとして、注目されている次亜塩素酸ですが、一部で「危ない」「人体に有害」といった意見を見かけることもあります。本記事では次亜塩素酸を使用した除菌剤や消臭剤が危険と言われる理由や、安全な次亜塩素酸水の見分け方を解説します。

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次亜塩素酸を含む消臭剤が危険と言われる理由

次亜塩素酸を含む除菌・消臭剤が危険と言われる3つの理由を解説します。

次亜塩素酸ナトリウムと勘違いするケースがある

次亜塩素酸と名前がよく似た成分に「次亜塩素酸ナトリウム」があります。主に塩素系の漂白剤に使われる次亜塩素酸ナトリウムは、肌に触れるとやけどのような状態となり、もしも口に入ると重大な事故につながる恐れがあります。また、酸性タイプの洗剤等と混ぜると有毒な塩素ガスが発生するため、便利な一方で危険なイメージを持つ人も少なくありません。

 

この次亜塩素酸ナトリウムの特性を次亜塩素酸水のものと勘違いしてしまう人が多いため「次亜塩素酸水は危険」という考えも広まってしまったのです。

間違った使い方をするとトラブルにつながる恐れがある

次亜塩素酸は安全性の高い成分ですが、使い方を間違えるとトラブルにつながるケースもあります。間違った使い方で多い2つのパターンをご紹介するので、使用の際は注意しましょう。

希釈が必要なタイプの次亜塩素水を原液のまま使う

次亜塩素酸水を使用した製品の中には、原液を水で薄めて使用するタイプがあります。この原液タイプを「濃度が濃い方が除菌・消臭効果が強そう」と、そのまま使用すると、吹きかけた物が変質・変色したり人体に影響を及ぼしたりする可能性があるので注意が必要です。

次亜塩素酸水の使用不可・推奨されていない加湿器で噴霧する

空間の除菌・消臭におすすめなのが、次亜塩素酸水を入れた加湿器の使用です。しかし、次亜塩素酸水製品や加湿器の全てが組み合わせての使用に対応しているわけではありません。使用が推奨されていない加湿器に次亜塩素酸水を入れると故障につながることもあるので、使用前に確認しましょう。

正しい製法で作られていない製品がある

次亜塩素酸水は塩化ナトリウム水溶液や塩酸を、電解する、あるいは次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸を水で希釈混合する方法で生成されます。しかし、次亜塩素酸水製品の中には、人体に影響を及ぼす危険のある次亜塩素酸ナトリウムを薄めただけのものや、塩酸やクエン酸などを混ぜたものなど、正しい製法で作られていないものもあります。

 

これらの製品は除菌・消臭効果が薄い、人体へ影響が出てしまうこともあるため、次亜塩素酸水は効果がない、危険と考える人もいるのです。

安全な次亜塩素酸水の見分け方

安全な次亜塩素酸水製品を見分けるポイントを解説します。

成分表示・使用方法・保存方法の記載がきちんとしてあるか

基本的に次亜塩素酸水を使用した製品には、次亜塩素酸水の原料や生成方法、濃度が記載されています。しかし、記載がない製品はどのように作られたか、人体や物に影響を与える濃度ではないかが分からないため、使うべきではありません。また、溶液が酸性かアルカリ性かを示すpHがはっきり示されず「弱酸性」「微酸性」と書かれたものや「特殊製法」といった記載が曖昧なものも注意が必要です。

次亜塩素酸の特性に合った販売方法であるか

次亜塩素酸水は高温や直射日光に弱い性質があります。遮光性のない透明のボトルに入っているものや冷暗所に保管する旨が書かれていないなど、特性に合った販売方法をとっていないものは購入を避けましょう。

誤解を生む商品説明がされていないか

「99%除菌」「赤ちゃん・子どもにも使える」と宣伝されている商品もありますが、根拠となる実験・研究結果の記載がないものは安易に信用するべきではありません。購入の前に記載されている文言にエビデンスはあるのかしっかりとチェックしましょう。

次亜塩素酸水は正しく使用すれば安全性が高く優れた除菌・消臭力を発揮！

次亜塩素酸水が危険と言われる理由は、主に消費者の誤解や間違った使い方によるものです。本来、次亜塩素酸水は危険なものではありません。安全な製品を選び、正しい使い方をすれば、優れた除菌・消臭効果を発揮するものですので、成分表示や商品説明をしっかりと確認した上で正しく扱いましょう。