殺菌や漂白、除菌などに使われる消毒剤の一種である次亜塩素酸ナトリウム。強アルカリの性質を持っているため、余った場合そのまま捨ててしまっていいのかという疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、次亜塩素酸ナトリウムの保管方法や保存期間、捨て方などについてわかりやすく解説していきたいと思います。

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次亜塩素酸ナトリウムの保管方法

次亜塩素酸ナトリウムは、光や熱で分解される性質を持っています。つまり、高温や紫外線に弱い性質であるため、保管場所に注意を払う必要があります。熱を発する機器の近くなどは避け、冷暗所で保管するようにしましょう。

次亜塩素酸ナトリウムの保存期間

次亜塩素酸ナトリウムは、未開封であれば品質が変わらないと思っている方も多いかもしれませんが、実は開封しなくても濃度が低下してしまいます。例えば新品で12%の次亜塩素酸ナトリウムは、半年後には約5パーセントまで低下することがわかっています。そのため、安いからといって大量に購入して在庫するのは適切ではありません。次亜塩素酸ナトリウムは、購入後3ヵ月～半年を目安に使い切るようにすることが大切です。

次亜塩素酸ナトリウムは産業廃棄物なのでそのまま捨てられない

次亜塩素酸ナトリウム、つまり塩素は産業廃棄物なので、そのまま捨てることはできません。では処分したい場合はどのような方法を取れば良いのでしょうか？

少量の場合は中和剤を利用

少量の次亜塩素酸ナトリウムを処分したい場合は、中和剤を使用して排水すれば問題ありません。ただし、中和する際にガスが発生するため、あくまでも少量の場合に限ります。

大量の場合は産廃業者に相談

大量の次亜塩素酸ナトリウムを処分したい場合は、産廃業者に相談してください。目安としては、1リットル以上ある場合は中和剤を利用した自己処理をせず業者に任せた方がいいでしょう。中和剤の利用は少量であれば問題ありませんが、量が増えると発生するガスも大量になるため危険が伴います。また、中和剤の購入や手間を考えても、業者に依頼するのが得策です。

 

いつも依頼している産廃業者があるようであればそこにお願いするのが一番です。新規で依頼する場合は、事前にインターネットで相場を把握しておくといいかもしれません。大量に廃棄する状況を作らないためにも、次亜塩素酸ナトリウムは必要な量だけ購入して早めに使い切るように心がけましょう。

空き容器の処分方法

バックインパックの場合は、中のビニール容器を水洗いしてから自治体指定の方法に従って処分します。灯油缶のようなポリ容器の場合は、購入先で引き取ってくれるケースが多いので問い合わせてみましょう。

塩素系漂白剤の廃棄の方法

次に、次亜塩素酸ナトリウムが使われている家庭用のカビ取り剤や塩素系漂白剤などの廃棄の方法についてご紹介します。古くなってしまった塩素系漂白剤や洗剤は、排水口やトイレに流しても問題ありませんが、「まぜるな危険」の表記がある錠剤タイプの製品に関しては、洗浄剤の成分と反応して有毒なガスを発生する場合があるので廃棄できません。

 

排水口に流す際は、50mlの漂白剤を5L程度の水で薄めて流すか、水を流しながら少しずつ流します。目安としては、100ml流すのに1分程度水を流してください。この際、一度のボトルの半分以上廃棄することは避け、数回に分けて流すようにしましょう。

次亜塩素酸ナトリウムは使う分だけ購入して早めに使い切ろう

次亜塩素酸ナトリウムは産業廃棄物にあたるため、そのまま廃棄することはできません。少量であれば中和剤を使って自己処理することができますが、1L以上の大量廃棄は産廃業者に処分をお願いしましょう。次亜塩素酸ナトリウムは長期保存に向かないため、使う分だけ購入して在庫を抱えすぎないよう注意することが大切です。