コロナ禍を経て、手洗いや咳エチケットなどはもちろん、家具の除菌・消毒を行うのがスタンダードとなってきました。しかし、家具の除菌や消毒の方法を間違ってしまうと、素材を傷つけたり変色したりなどのトラブルが起きてしまいます。そこで今回は、家具の適切な除菌・消毒方法について、次亜塩素酸水の使い方とともにご紹介します。

この記事を読むための時間：3分

家具の除菌・消毒に使えるものは？

まずは、家具の除菌や消毒に適切な成分について見ていきましょう。それぞれの特徴を知った上で、効果的に使い分けることが大切です。 

アルコール

アルコールの消毒は、家具の除菌にも活用することができます。濃度は70%以上で95%以下のものを使用するようにしてください。家具に使用する場合には、直接ふりかけるのではなく、柔らかい布にアルコールを染み込ませてから家具を拭きあげるのがポイントです。

中性洗剤

家具の除菌・消毒には、薄めた中性洗剤も利用可能です。洗剤を3%から5%まで薄めた溶液を作り、柔らかい布に染み込ませて家具を拭きあげます。さらに、水拭きで洗剤の成分を拭き取ったら、乾拭きを行って終了です。中性洗剤は使用できる家具が多く使い勝手が良いのがポイントとなっています。

次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸ナトリウムは、市販されている塩素系漂白剤に含まれている成分です。とても強い成分なので、濃度が0.05%になるようにしっかりと薄めてから使用するようにしてください。中性洗剤と同じように、薄めた溶液を布に染み込まて家具を拭きあげた後、すぐに水拭き・乾拭きを行うようにしてください。 

次亜塩素酸水

次亜塩素酸水とは、塩化ナトリウム水溶液を電気分解させることによって得られる次亜塩素酸が含まれた溶液のことを指します。名前が似ているため次亜塩素酸ナトリウムと混同されやすいのですが 、実際には全くの別物であるため注意が必要です。

 

スプレー型のものや、布に浸して吹き上げるものなど様々なタイプのものが販売されています。安全性が高く臭いも気にならないため、気軽に使いやすいのがポイントです。

家具別！除菌・消毒の方法について

次に、家具別の除菌・消毒の方法についてご紹介します。家具の材質によって使用できる成分が異なるため、取扱説明書などを確認の上、慎重に掃除を行ってください。

木製テーブルの場合

木製テーブルの場合には、中性洗剤を使用するのがおすすめです。酸性やアルカリ性の洗剤を使い続けてしまうと、塗膜が剥がれたり、ベタベタになったりする可能性があり注意が必要です。

 

まずは、中性洗剤を薄めた液を含ませた柔らかい布で拭きあげましょう。何度も往復せずに、一方向に拭きあげることで汚れを広げずに取り除くことが可能です。また、水拭きを行う際には、水分ができるだけテーブルに残らないよう、しっかりと絞った布で行ってください。

ソファの場合 

次に、ソファーの除菌・消毒方法をご紹介します。ソファーは様々な素材のものがあるため、素材に合わせて除菌方法を変えるようにしてください。

布ソファ

布ソファーには、ウール・レーヨン・綿・ポリエステルなどの様々な素材でできたものがあります。アルコールや中性洗剤、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸水などを使ってしまうと、色落ちや収縮が発生してしまう可能性があるため注意が必要です。基本的には粘着式のクリーナーやブラッシング掃除機などを使ってお手入れを行ってください。どうしても汚れが気になる時には、ぬるま湯で濡らしたタオルで拭き取るか、カバーを取り外してクリーニングに出すのがおすすめです。

合皮ソファ

合皮やビニールレザーで作られたソファーの場合には、ものによってはアルコール消毒を行えるものもあります。また、耐次亜塩素酸と記載されている場合には次亜塩素酸ナトリウム液を使用することも可能です。取扱説明書に表示されているマークをよく確認してください。

樹脂を使った家具の場合

椅子や棚などの家具には、樹脂を使ったものも多く存在します。ポリプロピレンやポリエチレンなどでできた家具の場合にはアルコール消毒を行うことができますが、アクリル樹脂の家具にはアルコール消毒を使用することはできません。

 

次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウム液であれば、基本的にはどんな樹脂の家具にでも使用することができますが、しっかりと水拭き・乾拭きを行って成分が家具に残らないように注意しましょう。

まとめ

今回は、家具の消毒方法について、素材や消毒液の成分に注目しながら詳しくご紹介しました。それぞれの家具の素材によって使用できる成分が異なるため、取扱説明書をよく読みながらお手入れ方法を確認するのがおすすめです。