1.ロタウイルスってどんな病気？
✅ロタウイルスの特徴と流行時期
ロタウイルスは乳幼児の急性胃腸炎の主な原因の一つで、特に生後6か月〜2歳頃の子どもがかかりやすいとされています。
毎年冬から春にかけて流行のピークを迎えます。感染力が非常に強く、少量のウイルスで発症するのが特徴です。嘔吐・下痢・発熱などが同時に起こり、初感染では重症化しやすいため注意が必要です。
※厚生労働省 : ロタウイルスに関するQ＆A

✅どうやって感染するの？
ロタウイルスは便や吐しゃ物に含まれるウイルスが、手や口を通じて体内に入る「経口感染」で広がります。

おむつ交換時やおもちゃの共有、家庭内での食事中など日常的な場面でも感染リスクがあります。環境中でも長時間生き残るため、徹底した手洗いと消毒が大切です。

 

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2.症状は？ノロウイルスとの違いもチェック
✅子どもに見られる主な症状と経過
ロタウイルス感染では、突然の嘔吐・水のような下痢・38度以上の発熱が見られます。症状は数日から1週間程度続き、最も心配なのが脱水症状です。

ぐったりしていたり、尿の回数が減った場合は早めの受診をおすすめします。特に初めて感染した子どもは重症化しやすいため注意が必要です。

✅ノロウイルスとどう違うの？
ノロウイルスも嘔吐や下痢を起こしますが、ロタウイルスは発熱と下痢が持続しやすく、白っぽい便が出ることも特徴です。

一方、ノロは症状が比較的短く済む傾向があります。感染経路も似ていますが、ロタは特に乳幼児に多く、ノロは全年齢が感染します。
※済生会 : ロタウイルス感染症

 

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3.病院へ行く目安と家庭でできるケア
✅受診すべきタイミングと注意点
水分を受けつけない、ぐったりしている、高熱が続く、尿の回数が極端に少ないといった症状が見られた場合は、小児科の受診が必要です。早めの対応で入院を避けることができます。

また、けいれんや意識障害が見られる場合はすぐに救急へ。

✅家での看病ポイントと水分補給のコツ
自宅で看病する際は、経口補水液（OS-1など）を少量ずつ何度も与えるのがポイントです。一度に大量の水を飲ませると、嘔吐が悪化することがあります。食事は無理に与えず、胃腸の負担を軽減させましょう。子どもの様子をこまめに観察し、異変があればすぐに相談を。

 

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4.感染を広げないために！家庭内の予防対策
✅おむつ替え・手洗い・消毒の正しい方法
おむつ替えの後は、石けんと流水で30秒以上の手洗いを行いましょう。また、便や吐しゃ物に触れたタオルや衣類は85℃以上の熱湯や、次亜塩素酸ナトリウム（塩素系漂白剤）で消毒するのが有効です。また次亜塩素酸系除菌スプレー「プレミアムジア」での除菌も有効です。アルコール消毒では不十分なため注意が必要です。
※千葉県医師会 : ロタウイルス感染症

✅感染力が強い！兄弟・家族への広がりを防ぐには？
同居家族が感染しやすいため、感染した子どもとタオルや食器を共有しないようにしましょう。また、トイレや洗面所の消毒をこまめに行い、家族全員で手洗いを徹底してください。
感染力が強いため、家庭内での“プチ隔離”も有効な対策となります。

 

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5.ワクチンは打つべき？接種のメリットと注意点

✅ワクチンの種類とスケジュール
日本で使用されているロタウイルスワクチンは「ロタリックス（1価・2回接種）」と「ロタテック（5価・3回接種）」の2種類です。

生後6週〜14週6日までに1回目を接種する必要があるため、早めのスケジュール確認が重要です。接種により、重症化や入院のリスクを大幅に下げることができます。

 

✅副反応や接種時の注意点について
ごくまれに「腸重積症」という副反応が報告されており、接種後1週間程度は腹痛・嘔吐・血便などに注意が必要です。気になる症状があればすぐに医師に相談してください。とはいえ、ワクチンのメリットは非常に大きく、重症化予防に有効です。安心して受けられるよう、接種前に医師と相談しましょう。

※厚生労働省 : ロタウイルスワクチンの特徴について