寒い時期は空気が乾燥しやすく、エアコンやストーブなどの暖房器具によって室内の湿度も低下しがち。湿度が低下すると肌やのど、目が乾燥したり、風邪やインフルエンザウイルスが活性化して病気にかかりやすくなったりするので、加湿器で湿度を調整するという人は多いでしょう。

 

近年では、感染症対策として次亜塩素酸水を加湿器に入れて使うケースが増えつつあります。しかし、いくつかのポイントに気を付けて使用しないと、思わぬトラブルにつながる場合があるので注意が必要です。本記事では次亜塩素酸水を加湿器で使うメリットや使用の際の注意点を解説します。

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次亜塩素酸水を加湿器に入れて使うメリット

次亜塩素酸水を加湿器で噴霧する主なメリット3つをご紹介します。

空間除菌ができる

次亜塩素酸水は一般的な細菌類の除菌やインフルエンザウイルス、薬剤耐性の強いノロウイルスなどの不活化の効果を望むことができます。そのため、加湿器に次亜塩素酸水を入れることで、加湿だけではなく空間の除菌にもなるのです。

部屋の気になるニオイを消臭できる

次亜塩素酸水は悪臭の原因ある細菌も分解・除去するため、ニオイ残りやニオイ戻りのない強い消臭効果が期待できます。次亜塩素酸水に期待できる消臭効果は汗臭・タバコ臭・生ゴミ臭・アンモニア臭・ペット臭と多岐に渡ります。

加湿器の除菌ができる

加湿器の内部は湿気が溜まりやすいため、細菌が繁殖しやすい環境です。とある研究では、水を入れたタンクや濡れた状態の加湿フィルターは1～3日程度で細菌が繁殖したという結果が出ています。それらの細菌の中には髄膜炎や尿路感染症、肺炎を引き起こす恐れのあるものも含まれるので、加湿器内は常に清潔に保つ必要があります。次亜塩素酸水を加湿器に入れることで、タンク内の除菌が期待できます。

次亜塩素酸水を加湿器で使う際の注意点

加湿器で次亜塩素酸水を使用する際は、いくつかのポイントに注意が必要です。正しい使用方法以外の使い方をすると機械が故障したり、人体に悪影響を及ぼしたりとトラブルにつながる危険があるので、使用前に以下の注意点を必ずチェックしてください。

次亜塩素酸ナトリウムは入れないようにする

次亜塩素酸ナトリウムは次亜塩素酸水と名前が似ており、主な使用目的も同じ除菌なので混同されがちな成分です。しかし、次亜塩素酸ナトリウムは強いアルカリ性で有毒であり、低濃度のものでも皮膚に付着すると肌荒れややけどのような症状が出る危険があります。加湿器に入れて使うと人体や金属製品に悪影響を及ぼす恐れがあるので、絶対に加湿器に入れて使用しないでください。

加湿器・次亜塩素酸水製品がそれぞれに対応しているかチェックする

次亜塩素酸水製品の中には加湿器での使用を前提としていないものがあります。また、加湿器も次亜塩素酸水に対応していないものがあり、部品に対塩素処理が施されていないと劣化して水漏れや接触不良などのトラブルにつながる恐れがあります。また、加熱式の加湿器はいずれも次亜塩素酸水が使用できないため、使用する前にそれぞれが対応しているか販売店や製造業者に確認しましょう。

適度な換気・運転停止など加湿器の使用を調整する

次亜塩素酸水は有機物に触れると希薄な食塩水に戻ります。その際に塩素臭がすることがあり、塩素臭が苦手な人やニオイに敏感な人は気分が悪くなってしまう場合があります。その際は換気を行ったり稼動をしばらく停止したりして、調節しながら使用しましょう。

金属製品の近くでは使用しない

次亜塩素酸水には微量ながら食塩が含まれているため、金属製品に長時間接触すると腐食する場合があります。加湿器から出る蒸気が当たったり、降りかかったりする場所に金属製品を置かないように注意しましょう。

次亜塩素酸水を加湿器に入れて使用する際は注意点をチェックしよう

次亜塩素酸水を加湿器に入れて使うことで、空間の除菌や消臭が期待できます。ただし、次亜塩素酸水に対応していない加湿器に入れて使う、あるいは加湿器での使用を前提としていない次亜塩素酸水を入れると故障やトラブルにつながる危険があります。次亜塩素酸水を加湿器で使う場合は、事前に使用に関しての注意点をしっかりとチェックするようにしましょう。